SSブログ

聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

雨樋

「ほほう、カメ子の奴、してくれるのか・・・」

時折小雪がちらつく、二月のある午後でした。カメ子が脚立を抱えて外庭を歩いて行くのが窓から見えました。

話しは4,5日前の雨の夜に遡ります。
夜1時ごろに病院の見回りをしていた時です。診察室の辺りに来るとバチャバチャバチャと音がしていました。

(あれ、どこから音がしてるんだろう?)

単調な連続音でした。エアコンか換気扇かと見ますが、スイッチは切れています。窓の外を見ると病院は平屋ですが、雨量が多いために雨樋の左右連結下降する所で水が溢れてこぼれ出し、真下に設置されてある温水ボイラーを叩いているのでした。

(あらら、これはいけないなあ、なんとかしないと)

と、そのことを翌日カメ子に話していたのですが、カメ子は忘れてなかったのでしょう。暇になった時間を利用して雨樋の掃除に出たようです。

(この寒い中、よく一人で始める気になれるなあ・・・)

私は感心しました。
こういう点は、カメ子の偉いところです。
誰だって冬の寒い中に、外へ出て、一人で雨樋に詰まった枯れ葉や汚れ物を掃除したくはないでしょうに。

仮に行くとしても、
「ねえ、樋の掃除するから、手伝って」
と、誰かを誘うのが普通です。


「タマエ、カメ子が外庭にいるから、手伝ってやってくれ」

事故があってはいけないので、タマエを応援に出しました。それからも気になって、窓から引き続き様子を見ていましたが、どうも附近の足場が悪そうです。

脚立が立てられない。届きそうにありません。二人の手に負えそうにないので、私も応援に出たのでした・・・。

私が行っても道具不足が否めなかったのですが、梯子状に伸ばして壁に立てかけ、なんとか古い枯れ葉や泥になりかけた堆積物を掻き出してめでたく終了です。

周辺に散らかった枯れ葉屑や泥を、箒で集めてタマエがきれいにしてくれました。

さあ、この次雨が降ったら、雨樋は機能してくれるかな?
トップへ戻る
nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。