SSブログ

聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

夜の侵入者

「最近、虫が多くなったね。」

お茶の時間です。気温が上がったせいか、この頃蚊も増えてきました。院内にも、時々侵入してきます。

「あ、そう言えばですね、昨日のことなんですが・・・」

マル子が話し始めました。

「昨日の夜に、眠くなったなあ、もう寝ようかなあと思って寝たのが十一時なんですよ。

ベッドに入って電気を消した瞬間、パチッと音がした気がしたんです。

(あれ? 何の音だろう・・・)

常夜灯がついていたんで、わたしは寝たまま部屋の中を見回していたんです。
そしたら、部屋の片隅の壁に虫が止まっていたんです。

(あー、・・・あれはカメムシだわ、やけに大きいわ)

五角形の独特の甲羅を持った大きなカメムシが、白い壁に止まっていたんです。

(もう、眠いなあ・・・、このまま眠ろうかな・・・でも、ごそごそ、あのカメムシが夜中に動き回って、こっちに来るかもしれないしなあ・・・、どうしよう、・・・)

わたしは眠くて仕方がなかったので、そのまま布団をかぶりたかったんですが、でもやっぱり気になって起きたんです。

そして起き上がると下へ降り、つっかけを履いて納屋に行きました。戸を開けて、えーと、虫網、虫網と、どこだっけ・・・あ、これこれ・・・と、そこから虫網を取って来たんです。

(もう、なんで夜中にこんなことするはめになるの・・・)

ブツブツ言いながら部屋へ戻ると、まだカメムシはいたので、臭いを発散させないように気をつけながら虫網で取り、また外に持って行って、そっと逃がしました。ヘヘヘ・・・」

以上が、最近におけるマル子の、就寝直前の出来事でした。
トップへ戻る
nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。