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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

骨折なんて平気?でした

「いやあ、こわいなあ! 大丈夫かなあ? 先生、知ってるでしょ、この犬のこと・・・」

ムッシュKがジャックラッセルのカンナちゃんを抱きしめて、笑いながら言われました。

カンナちゃんは三か月前に前足を骨折し、手術を受けました。肘関節にスクリュー(ネジ)を入れて固定し、簡易ギブスも装着していたのです。

それから季節はめぐり初夏、六月も中旬になり、療養期間を終えたのです。いつまでも金属の異物を骨に入れておくのは望ましくないので、昨日再手術をして入れていたスクリューを除去しました。

「あー、すっきりした!」

と思ったかどうかはわかりませんが、カンナちゃんは一日たつとケロリとした顔で、床に下すとハッシハッシとリードも千切れんばかりに引っ張ります。

「ムッシュ、ジャックラッセルは、むき出しのエンジンみたいにエネルギッシュですからね。」

「ハハハ・・・、そうなんですよ、もー、おとなしくしてくれるかなあ・・・」

ムッシュは心配そうに、眉をハの字にする。

昨日のレントゲンでは、抜いたスクリューのところがぽっかり虫食い状態の骨の穴になっていました。

「ムッシュ、ほら、ここのところがこんなに空洞ですから、まだしばらく無茶をしないように、しといてください。」

「ほー、なるほど、いやどうも、お世話になりました。」

ムッシュは肩まで抱き上げたカンナちゃんが、暴れて零れ落ちそうになるのを食い止めながら、頭を傾けて帰って行かれました。

カンナちゃんとの治療は、通院を続けながらだんだん仲良しになり、楽しい三ヶ月でした。

元気一杯で家に凱旋したカンナちゃん、
無事に、自宅療養が進みますように!!
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