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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

除夜の鐘

ようやく正月気分も抜けたこの頃ですが、昨年暮れにお聞きした話しをちょっと。


自宅がお寺で、可愛い小型犬を飼っておられるマダムが、年末も押し詰まった頃シャンプーに連れて来られました。

「あのマダム・・・、大晦日は、お寺さんも忙しくなるのですか?」

テレビでは紅白の後、神社だけでなく寺院にも参拝者がある様子をよく放映しています。

いよいよ大晦日を迎え、どんな準備があるのかな?と思い、お尋ねしました。

「はい、初詣というのではありませんが、門徒さんが夜に来られるんですよ。60名くらいかしら。

大晦日の11時45分から本堂で、零時15分まで、およそ30分間おつとめがあるんです。

それから皆さんでおぜんざいを頂きます。」

「へえ、ぜんざいですか、60人分。それでは、これから準備が大変ですね。」

「いえ、それぐらいはもう・・・。」

「それで、やっぱり、除夜の鐘は鳴らすんですか?」

「フフ・・・、それが、最近は街中では、鐘の音がうるさいとおっしゃる方もおられるので、うちには鐘を置いてないんです。」

「あら、お寺さんの鐘まで、うるさいって言われてしまうんですか?」

「はい、だから、この頃は、街中にあるお寺では、鐘のないところが結構多いんですよ。」

「ふーん、そうなんですね・・・」

なかなか気を遣う時代になりました。

学校の始業のチャイムがうるさい、教会の鐘がうるさいと言われることがあるとは聞きましたが、お寺さんの鐘までうるさいとは、住宅事情が昔と違うからでしょうか、それとも静寂権の主張でしょうか・・・。

これじゃあ、犬の吠え声がうるさいといわれるのは当たり前の時代ですね。

気を遣うことが多い時代になりましたが、せっかくお互いに気を遣っているわけですから、そのような努力の結果、「住みやすい世の中になった!」と、せめて言えるようになりたいものですよね。
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