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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

子守猫

「私ね、結婚した娘に言ったのよ。子供が生まれたら大変だから、猫なんて飼わないほうが良いよって。」

マダムIが、ある日、そんな話しをしてくださいました。

「だけどね、彼女は動物好きだから、結局猫を飼っちゃったのよ。白い色のね。

そしたら三年ぐらいしてやっぱり男の子が生まれたの。

私ね、『いくら慣れた猫でも、赤ちゃんに何するかわからないから、十分気をつけないと危ないよ。』って、注意したのよ。

でもね、その猫は賢かったみたいで、赤ん坊が泣き出すとそばに行ったり、母親を呼びに行ったりしてね。子守してくれたんですよ。

その子が段々大きくなってくると、乱暴になるでしょ。尻尾をつかんだり、荒々しく抱き上げたりするじゃない。だけどね、その子が猫の体をどんなにいじくっても、全然怒らないの。不思議ねえ。

そしていつも男の子と一緒に寄り添って寝るの。二人並んで、寝てるの。

今年、小学校に入学するんだけどね、彼がママから叱られたりしていたら、彼とママの間に入って行って、ニャーンって、鳴いて『あまり怒るな』って言ってるみたいでね。

まあ、私、感心しちゃうわ。あんな猫もいるのねえ。」

・・・・・・・・・

以前も同じような話しを報告したと思いますが、まあ、人と驚くほど溶け込む生活ができる猫もいれば、子猫の時代から何年世話してあげても、抱かれるのが嫌いで、孤高な生活を好む猫もいますね。

どちらも猫の個性でしょうが、マダムの話しを聞きながら、私もほのぼのした情景に、引き込まれたことでした。
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