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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

援護射撃期待できず

「昨日、よその猫が庭に入って来たので、うちのフランちゃんがケンカしたんです。母の話しによれば、取っ組み合って、激しかったとかで・・・。先生、大丈夫でしょうか、診てください。」

大きなキジ猫のフランちゃんをキャリーに入れて、マドモアゼルAがおいでになりました。

「あらあら、ケンカをしたんですか? 猫同士のケンカは、どうしても激しいですからね。しかも、咬み傷なんて、最初はわからなくても後になって化膿してきますから・・・。」

フランちゃんは普段はおとなしい猫です。私たちは、体中を優しく触れながら、キズがあるか探しました。

「先生、あごの下に、血がついていたんですが、そこは大丈夫でしょうか?」

「えーと、顎の下ですか、・・・なるほど、血が滲んでますね。それと、胸にもほら、爪で裂かれたような小さな裂傷がありますよ。抗生物質をうっておきましょう。あとで、膿んできたりしないように。」

「はい、お願いします。私はいなかったんですが、相手の猫はフランと同じキジ猫なんです。それでケンカが始まった時、母はフランを助けてあげたかったけど、どちらがフランでどちらがノラ猫かわからなくなってしまったそうです。」

「へー、それじゃあ、困りましたね。」

「はい、それで母は、竿を持って来て、両方とも叩いたそうです。」

「えっ! 両方とも叩いたんですか?」

「はい、やめさせるため、太い竿で両方とも、打ったそうです。」

「ハハハ・・・それは、それは・・・」

私は、突如頼みの味方に打たれて、びっくりしてる猫の顔を想像してみた。さぞかし不本意だったに違いない。

どうやら咬み傷だけでなく、打撲傷も調べないといけないかな・・・。


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