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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

夏の宮崎

この夏期休暇を利用して、学生時代をすごした宮崎を訪れました。

高速道を降り市内に入ると、あの頃と同じ椰子の並木が今も迎えてくれます。青い空、夏の強い日差しも同じです。
街の中心部に入り、三十年の昔に心の糧も、胃袋の糧も、ともに満たしていただいたある先生の家を訪ねました。

あの頃から今に至るまで皮膚科の医院をされている方です。
お盆の頃で、当然ながら門は閉まっています。

「ピンポーン」

「はい、どちらさまでしょう?」

奥様がインターホンに出られました。

「あの、国税局から来ました。先生はいらしゃいますか?渕上と申します。」

「はあ??国税局?・・・ どういうご用件ですか?」

「あの、昔お世話になったので、お礼に伺いました。」

「??・・・・・・ちょっと、お待ち下さい。」

いたずらが過ぎたようです。暫らくして笑いながら先生が出てきてくださいました。

「ハハハ・・・最近、振り込み詐欺とかあるでしょ、だから、家内は新手の詐欺かもしれないと警戒したんだよ。」

「もう、変なこと言うからよ。いえ、おかしいなって思ったのよ。でも、なんで国税局かわからなかったから。フフフ・・」

先生ご夫妻には、サルに咬まれて怪我をしても、風邪をこじらせ肺炎になっても、お腹がすいてお金がなくても、聖書の話しがわからなくても、なんでもいつでもお世話になった。

「最近疥癬のいい薬が出たんだよ。前は苦労していたけど、今は飲めばすぐ治る。日本人が作った薬だけど、外国に持っていかれてねえ。」

「先生、それはイベルメクチンでしょ?それは動物の世界では昔から使われてますよ。」

「そうそう、そんな名前だったかな、あれは良く効くねえ。それでね・・・・・」

昔話から最近の話題まで、突然お邪魔して、2時間近く話し込んでしまいました。でも、いつもお話を聞くたびに、自然に力が湧いてくるような気がします。

「もう、お昼だねえ。」

おしまいは、近くの中華料理店で、またランチをご馳走になってしまいました。

食べさせていただいたから言うのではありませんが、尊敬する先生ご夫妻です。

でも、改めて考えてみれば、私の尊敬する先生方は、うーん、みんな・・・よく私に食べさせてくださった先生方ばっかりだなあ・・・。
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