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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

職場のカラス

「カラスの小屋の下に、ノラが子猫を産んだんやが、避妊手術するとしたらいつ頃やろか?」

ある日、一人のマダムがそんなことを尋ねて病院に来られました。

「母猫なら、授乳が終われる頃がいいですが、・・・そうですね産んで50日たった頃でしょうか。ところでカラスの小屋ってなんですか?」

「ハハハ・・・、職場にね、昔カラスの雛が保護されてみんなで口に餌を入れてやって、育てたのよ。飛べないから職場に小屋も作ってもらってるの。

キャットフードをふやかして与えてね。そうしたら『オハヨー』とか、『ワンワン』とかしゃべるのよ。

よそからカラスが飛んで来ても、『オハヨー』って言うとみんな逃げていくの。

最初はガールフレンドも来ていたけど、今はもう来てないみたい、ホホホ・・・」

「へえ、雛から育てたんですか? よく育ちましたね。しかも職場に小屋を作ってもらって、すごいですね。」

「平成9年からだから、もう12年になるわよ。」

「え! カラスは12歳ですか! それは長生きですね!」

野生では生きていけないところを、小屋の限られた空間の生活とは言えカラス君、皆さんに大事にされ愛されているようです。

マダムが言われたガールフレンドが来なくなった、その理由がちょっと気になります。

青年の真っ最中なら男性は大概自分の経験を振り返りながら、(やっぱりあれがまずかったかな?とか、これがやばかったんだよなあ・・・)なんて振られた後で反省することしきりですが、さて、カラスにも反省はあるのでしょうか??

やっぱり女の子をどきっとさせるには、昔から
「君の目って、すごくきれいだね!」
って何気なくささやくのがいいと思うのですが、

・・・うーん、
最近の若いカラスには、それじゃあ笑い飛ばされるかなあ?

頑張れ、小屋の中年カラス!!
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