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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

火事の夢

「この前先生から火事の話を聞いたからでしょうか、昨日は火事の夢をみたんです。」

お茶の時間に、マル子が話し始めた。

「眠ってたら、『火事だ』の声に目が覚めて、うちの五軒先まで燃えてきたんです。大変!

私は急いでうちの鳥とモルモットとウサギとコッカースパニエル二匹を抱いて避難しながら、妹に言ったんです。

『早く起きんね、火事やが!!』

だけどいつも妹は寝起きは機嫌が悪いんですよ。
その間に、私はまず貯金通帳を取り出して、その次に(想い出を大切にせんといかん)と思って、アルバムを取り出したんです。

そのあたりで目が覚めたんですが、まだ夜中の二時半頃で、心臓がバクバクしてそれから四時半まで眠れなくなって、それからようやく寝ました。

朝になって妹に夢の話をしたら、

「やっぱり金の亡者やね、通帳を取り出したんやろ!」

「でも、アルバムも持って出たとよ。」

「なんで、アルバムなんか持って行くと?」

「そりゃあ、想い出やもん。」

「だいたい、モルモットとウサギと鳥と犬ニ匹と通帳とアルバムはいっぺんに持てんやろう?」

「ヘヘ、夢やからね。」


・・・・という風に、朝の会話がなされたようです。

なお、話の中にお父さんもお母さんも出てこなかったので、マル子の御両親の安否は不明です。
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