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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

旧友に遇う

「じゃあ、行ってきます。」

昼休みでした。マル子が動物管理センターまで狂犬病の鑑札の手続きに出かけます。ついでに事務用品の買い物と振込みをする予定です。

遠出をしたことはないのですが、自慢のローバーに乗りこみ、エンジンをかけると滑るように走り出す・・・とはいかず、トロトロと出発です。

狂犬病の鑑札は待ち時間が長い時が多いので、マル子はその間に近くの郵便局に寄りました。

カバンを開けて、振込み用紙を出しながらカウンターを見やった時です。

(あれ? 何だか見た事があるような顔だわ・・・)

事務をしている局員の一人が、小学校の同級生に似ています。

(もしかしたら・・・、Oさんかしら・・・)

チラリチラリとそちらの方を見ながら、用事を済ませました。気になりながら帰ろうとしたその時、向こうの彼女が立ち上がり、声をかけられました。

「あの、もしかしたら、用水路マル子さんじゃないですか?」

「え! はい、そうですけど、・・・ヘヘ、そうしたらやっぱりOさんですか?」

「うん、お久し振り。まあ、何年たつかしら?」

「はーい、中学校まで一緒だったでしょ、だから・・・」

・・・・・・・・

「というわけで、今日は郵便局で卒業以来初めて、クラスメートに遇ったんですよ!」

帰ってきてからマル子がニコニコしながらそう報告してくれた。

「内心、(あの人かな?)と、思ったんですが、なかなか声を私からかけきらなくてですね。

でも、向こうから話しかけてくれて、しかも私の名前をフルネームで覚えてくれていたんですよ。えっ!下の名前まで覚えてくれてる!ってびっくりして、嬉しかったです。」

マル子は本当に嬉しそうに色々話してくれました。

古い友達に会うのは嬉しいですね。
それも、思いもよらず自分の名前を全部しっかり覚えてくれていたと知ると、さらに嬉しいですよね。

人は、意識して無くても自分が好きだし、
だからそんな自分に関心を持ってくれていた人に会うと、なんだかちょっぴり幸せな気持ちになりますからね。

友情は大切に!!
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