SSブログ

聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

楽しく褒めて

「犬と階段の前まで歩いてきます。そこで犬がそのままスッと階段を登ろうとしたら訓練士は犬の上にバタリと倒れ掛かり、大きな声で『危ない、停まらないといけない!』と、教えようとする、それを何度でも、何度でも、犬が覚えるまで繰り返す、それが昔私が教えられてきた訓練のやり方でした。」

病院猫の畏咲です。
ケージの中であんまり暇なので、盲導犬訓練士の多和田さんの著書を読んでいました。その中で、読者に考えて欲しくて著者が紹介しているくだりです。

うん、うん、なるほどと、おいらは納得してしまいます。
しかし、本の中で、著者はこう質問していました。

「皆さん、犬は階段で痛い思いをする体験を通じて、人間の期待通り学ぶでしょうか?本当に一旦停止を学ぶでしょうか?いや、痛い思いで犬が学ぶ事は、『階段は怖いぞ。』ということだけではないでしょうか?

つまり、なるべく階段から離れよう、遠回りしよう。あるいは、どうしても通らないといけないなら、階段を駆け足で、二段とびで通過してしまおう。そういうことを学ぶだけではないでしょうか。

犬だって、ハッピーに暮らしたいのです。楽しく生きたいし、飼主に褒めてもらいたいのです。
びくびくして、町を歩きたいはずがない。

それだから、階段発見ゲーム、道の段差発見ゲーム、四つ角発見ゲーム、それらを教えてあげて、歩行中にもしそれらができたら飼主からすごく褒めてもらえる、それに気がついたら、犬は喜んでそれに参加してくれるはずです。」

おいらの頭で理解できたことは、おおよそそういう内容でした。

うーん、そうか! なるほどねえ、「痛い思いをしてもわからない」ねえ、言われてみればそうかもしれないなあ。

うちの院長も、遊び歩いて夜遅くかえって来た時、いつも奥さんにこっぴどく叱られて痛い思いをしてるはずだけど、あまり改善しないもんなあ。

せいぜい奥さんに見つからないようにこそっと家に入ろうと、暗い庭で開く窓がないかうろうろしてるくらいなんだよね。

多和田さんの訓練を受けた犬は、街中で見るとすぐわかると言われたそうです。
なぜなら、尻尾を振って楽しそうに歩いているからです。

緊張して黙々と歩いているのでなく、あちことキョロキョロして、楽しそうだからわかると言われたそうです。

うーん、なんだか、すごく大事なことを聞いた気分です。

やっぱりなんでも、褒めて、楽しくですね。

さて先月も紹介させていただきましたが、多和田さんのお話が聞けます。

9月25日(日)10:30と13:00
       
 バプテスト野方キリスト教会
         http://www1.bbiq.jp/nokata/          092-811-7944
         福岡市西区七隈線橋本駅から5分

 主題「視覚障がい者と教会」



さあて、それじゃあ、院長のほうの訓練は、どうやったらうまくいくかしら・・・・・?
トップへ戻る
nice!(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。