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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

20円

先日のことです。

マル子がまた、パン屋さんに行った時のことです。但し今回は保護者のお母さんと一緒でした。

「ルン、ルン、ルン」

チーズパンが、いい香りです。
定番のカレーパンも、はずせません。

商品棚を周りながら、美味しそうなパンを、三つ、四つと選んで、トレイに載せます。いえ、お母さんが一緒なので、今日はもう一つおまけ、五個目をトレイに載せました。

あれもこれも食べてみたいのですが、そんなに買うわけにもいきません。レジに行って計算をしてもらいました。

一つ、ガチャガチャ、二つ、ガチャガチャ・・・

マル子は、見るともなくなんとなくレジを見ていました。

三つ目、ガチャガチャ・・・

(あれ? 今のパン、値段違うんじゃないかな・・・)

たしか、20円、高く打っているような気がしました。

急に胸がドキドキしてきます。

(たしか、違うような気がするな。でも20円くらいの事で、自分が違ってたら、お母さんにも恥ずかしい思いをさせるかもしれないし・・・)

マル子の頭の中に、色んな思いが駆け巡ります。

ドキドキドキ・・・心臓がなります。

迷いましたが、黙ったまま店を出ました。外で、思い切って言って見ます。

「ねえ、お母さん、あのパン、20円違ってると思うんだけど、どう思う?」

「えっ、あら、値段を違ってるの? そうね、どうしましょ。」

お店の前で二人で迷います。わずか20円のことですからいちいち確かめるのもどうかなと思いましたが、

「よし、やっぱり行ってくるわ!」

マル子の決心が固まりました。一人でもう一度お店に入ります。

ところがこれだけどうしようか迷って、ようやく心を整えて店に戻ったのですが、店の方は、レシートを確認もせず、あっさり20円を返してくれました。

ちょっと、拍子抜けでした。

「私は言おうかどうしようか、色々気をもんだけど、あっけなかったわ。」

どんな仕事でも、お客さんや、患者さんに、気がつかないところで、色々気をつかわせていることがあるのでしょうか?

申し訳ないことです。
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