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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

絵の中の動物

「ムッシュ、今年の個展は、もうすんだんですか?」

スパニエルのマリちゃんを連れてワクチンをうちに来たムッシュに、お尋ねしました。
マリちゃんのお父さんは絵描きさんです。

時々個展の案内状を頂きます。動物や少女を題材に、明るく澄んだ、春のお花畑を連想するような、優しくて温かい雰囲気の絵が、多いようです。

ムッシュお気に入りのマリちゃんも、絵の中によく登場します。

「はい、でも今年は花の絵にしました。」

「お花・・・ですか?」

「はい、これまでよく犬を描いてきましたが。だんだんわかってきたんですよ、犬が好きな人は独特ですね、好きな絵の傾向がはっきりしているようです。

絵の中に、自分の飼っている犬種と同じ犬が描かれている絵が好きなようです。しかも、その犬の毛色まで、自分の犬と同じ毛色が、好まれるようです。

同じ種類で、同じ毛色の犬が描かれている事、それが犬派には大切なようですね。フフフ・・・。

だけど、猫派の方々は、とりあえず猫なら何でも構わない人が多いみたいですよ。

猫好きの人は、どんな品種の猫が描かれていても、あまりこだ
わらずに、絵を見てくれるんです。

そんなこんなで、今年は犬でなく花を描いてみました。」


(ふーん、そうなのか・・・。猫派は、どんなタイプの猫でも、受け入れやすいのか・・・・。)

私はおもしろいと思いました。

たしかに犬は、犬種によって特徴が大きく違いますからね。チワワとセントバーナードじゃ別の生き物ですし・・・。
犬種にこだわりがあって、当然かもしれません。

でも、猫好きの人は、もともと飼主に遠慮会釈のない猫の、そんなわがままな性格にこそ魅力を感じていますから、猫であれば楽しいのかもしれません。

人生って、絵の題材を選ぶ時でも、いろんなことを考えさせられるんですね。
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