飲みすぎないでね
冬の夕暮れでした。ムッシュKがニコニコしてガンちゃんのお迎えに来られました。その日は、朝から預かり、元気なパグのガンちゃんのシャンプーだったのです。
「はい、お待ちどうさまです。綺麗になっていますよ。」
と、マル子が返事した時、カウンターでムッシュの携帯が鳴りました。
「はい、もしもし、・・・おう、今、迎えに病院に来た所よ。・・・え?・・・、飲まんよ、飲まん、飲まんて。
わかっとるよ。今からガンちゃん、連れて帰るけの、もう切るぞ。」
ムッシュは苦笑いしながら、電話を切りました。
足を悪くして、先日から入院中の奥様からの電話のようです。
しばらく一人暮らしになったお酒好きのムッシュのことを心配して、きっと電話をしてきたのでしょう。
「ムッシュ、あの、お車じゃないんでしょ?」
「いや、車やないけど。家内ももうすぐ、退院するし・・・・・
そんなにずっと飲んだら、良くないし、飲まんよ。・・・」
誰に聞かせるでもなく、独り言のようにつぶやきながら、ムッシュはガンちゃんを連れて、ドアを出て行かれました。
長年、仕事に頑張り事業を続けられたムッシュ、奥様が入院されて寂しいのでしょう。そして、奥様も心配して、病院から電話を・・・。
木枯らしの夕暮れに、ぱっとオレンジ色の光が燈ったような、温かい光景でした。
ガンちゃん、ムッシュの相手をしてあげてね。
「はい、お待ちどうさまです。綺麗になっていますよ。」
と、マル子が返事した時、カウンターでムッシュの携帯が鳴りました。
「はい、もしもし、・・・おう、今、迎えに病院に来た所よ。・・・え?・・・、飲まんよ、飲まん、飲まんて。
わかっとるよ。今からガンちゃん、連れて帰るけの、もう切るぞ。」
ムッシュは苦笑いしながら、電話を切りました。
足を悪くして、先日から入院中の奥様からの電話のようです。
しばらく一人暮らしになったお酒好きのムッシュのことを心配して、きっと電話をしてきたのでしょう。
「ムッシュ、あの、お車じゃないんでしょ?」
「いや、車やないけど。家内ももうすぐ、退院するし・・・・・
そんなにずっと飲んだら、良くないし、飲まんよ。・・・」
誰に聞かせるでもなく、独り言のようにつぶやきながら、ムッシュはガンちゃんを連れて、ドアを出て行かれました。
長年、仕事に頑張り事業を続けられたムッシュ、奥様が入院されて寂しいのでしょう。そして、奥様も心配して、病院から電話を・・・。
木枯らしの夕暮れに、ぱっとオレンジ色の光が燈ったような、温かい光景でした。
ガンちゃん、ムッシュの相手をしてあげてね。
2012-12-14 15:00
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