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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

ノラも色々

クリスマスおめでとうございます。

今日の診察には、サンタさんからもらった新しい服を着て来たワンちゃんもいました。最近のサンタさんは、犬や猫のプレゼントまで用意しなければならないから、大変ですね。

さて、そんなクリスマスの夜、マダムAが半年振りにミーちゃんを連れて来られました。

「先生、またミーちゃんが、食べなくなりました。」

年齢不詳の黒猫の女の子、もともとはノラなのでしょう。どんなに可愛がっても、決してマダムの家には入って来ない、連れ込んでもとび出すそうです。

それでも家の周辺にいて、朝に晩に「お腹がすいたよ」と、食事をねだるのだそうです。

ただ、慢性口内炎があって、また悪化したようです。

マダムの家には、他に二匹飼っています。

「あなた、家に入ればいいのに。寒いやろもん・・・。」

しかし、どうしても家に入らないミーちゃんのために、雪がちらつくクリスマスに備えて、建築関係のお仕事をされているムッシュが、家をつくってあげました。

工務店の倉庫の外壁に梯子を立てかけると、高さ4mほどの位置に猫部屋を作ってあげました。そして配線をすると電気マットを敷いてあげます。

ミーちゃんは高い所が好きで、屋根やひさしを伝ってその高い所に作ってもらった眺めの良いマイホームに入るのは簡単なことでした。

マダムはミーちゃんがおうちに入る頃にはヒーターのスイッチを入れてあげ、出かけるとスイッチを切ってと、こまめに対応しています。

ところが、最近やってくるようになった別の一匹のノラ猫は、図々しいというか、ふてぶてしいというか、平気でマダムの家の中を歩き回り、ストーブのまん前を占領してひっくり返って気持ち良さそうに眠ります。

ムッシュがこたつに座れば、堂々と膝にあがり込んで、ゴロゴロ言うそうです。

「あなた、この猫、何? ちょっと追い出してよ!」

「なんで俺に言うんだ。俺が何でそんなことをしないといけないの?」

礼儀知らずのノラを見ながら、二人はどうしたものか困っています。

先住の二匹も、毛を逆立てて、不満そうに眺めているそうです。

猫も人間のように、色々ですね。

心をなかなか開かない、単独行動を好む者もいれば、恐ろしく馴れ馴れしくて、屈託なく振舞う、つわものもいるわけです。
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