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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

犬当番ご指名

大きめのバスケットを下げて、マダムNがお出でになりました。

「二匹入っているから、もう、重たくて・・・」

笑いながら診察室に入ってこられました。

中を覗くとなるほど、二匹の猫が目を光らせてこちらを見ています。

順番に出てきてもらい、診察台で体重を量り、聴診をしてワクチンを用意します。

「この前ね、うちの犬を預かってもらおうとホテルに連れて行ったら、予約してたのに直前になって、『こんな高齢の犬は預かれません。』て言われたのよ。

それがさ、うどんを食べに行こうと、旅行の計画だったのよ。」

「うどん! 四国ですか?」

「そう、香川県に。それでね、仕方ないから、主人に犬を見てもらって、娘と二人で行ったの。」

「ええっ! お父さんは置いてきぼりですか? 犬の世話で?」

「そうなのよ、それでね、フフフッ、一日14軒もうどん屋巡りしちゃった!

それがね、地元の人がツアーを組んで、バスを出してくれたのよ。

条件は、自分で箸とお椀を持ってくることなんだけど。」

「エエッ! 14軒なんて回っても、そんなに食べれないでしょ。」

「フフッ。それが食べれるの! 美味しいのよ、いくらでも食べれるの。

途中でファミレスにも寄ったしね。」

「エーッ、14軒回って、さらにファミレスですか?」

「フフ・・・、あのね、最初の店は朝5時から並んで待つの。いいえ、そこは開店前に、もう行列ができるの。

だから早めに行って、一時間前から並ぶのよ。」


最近はうどんブームなのでしょうか、一時間も待つなんて、ディズニーランド並みですね。

それにしても、お父さん、突然、老犬と留守番に命じられて、気の毒な事でした。

世の中のお父さんたち、時代は変わりました。

これからは気をしっかり持って、どんな事態になっても、取り乱したり未練がましいことを言わないように、自分を鍛えておきましょうね。

今週もペットに慰めてもらって、がんばりましょう!!

(それと、当院では高齢犬も預かっていますので、良ければご利用くださいね)
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