ある日のお茶の時間、マル子が差し入れしたケーキをみんなで食べていた。

「美味しいですね。」

「うん、そう言えば、昨日のケーキも美味しかったよねえ。オッホン、ごめんよカメ子、悔しいかもしれないけど、あいにく君は休みでいなかったからねえ。」

「あ、実はわたし、それ知ってますよ。さっき検査室のゴミ箱から出して、中身をゴミ袋に片付けてた時、ケーキの袋を見つけたんです。
『ははぁ、これはきっと、昨日みんなで食べたんだわ!』って、思いましたもん。」

「うっ、・・・そうか、もうばれてたのか・・・」

「あ、私も、それ、家でしてます。ゴミ箱のチェックを!いない間に、誰か美味しいものを、食べていなかったかを。」

と、嬉しそうにネコ娘も口をはさんだ。

(むむむ、こいつらは、そういう点では抜かりがないなあ。
 ゴミ袋を調べるのは、国税庁だけではなかったのか・・・。)