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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

インターホンのおじょうちゃん

「先生、昨日ですね、マダムBから電話があったんですよ。私が受話器をとると
『あら、マル子さん?』て言われたので、
『いいえ、ネコ娘です』って答えたんです。

そしたら
『ホホホ・・、声がよく似てるわね』って言われたんですよ。

ところが今朝もですね、電話をとると
『あら、マル子さん?』って言われたので、
『いいえ、ネコ娘です』ってまたお答えしたら、

『あら、声が似てるもんですから・・・』って、笑っていました。」

「ハハハ・・・、マダムらしいね。」

「それからですね、この前家で留守番していた時のことなんですけど、ピンポーンって鳴ったんですよ。

ピンポンが鳴って出ても、私、たいてい変なセールスとかばっかりで、あまりいいことなかったんですが、

それでも、『ハーイ』ってインターホンをとったら、年配の女性の声で

『おじょうちゃんね、今日はお母さんいないのかな?』って言われたので、(うん、これはいけるぞ)と思って、もっと子供っぽく

『はぁい、いま、いませぇん』っと言うと

『そうなのね・・・おじょうちゃんは今、何年生なの?』と聞かれたので、一瞬考えて

『あの、・・・中学生です』って答えたら

『うん、じゃあ、またね』って、言われました。

ヘヘヘ、私、まだまだ若いのかも・・・、まあまあ、うまくいったと思いますよ。」

得意そうな顔で、ネコ娘はそう言った。

私は、(何が「若いかも」だよ。まあ、確かに頭の中は、中学生くらいだけど・・・)と思いながら、とりあえず黙って聞いていた。
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