「マララさん、すごいね、17歳でノーベル平和賞だって。」

お茶の時間です。ノーベル平和賞発表の翌日、みんなで感心していました。

「本当ですね。女性も教育を受ける権利をって、勇敢ですよね。」

「驚いたのは、殺されかけたのに『私は、私を撃った人を、憎んでいません。』と、言い切ることだよね。なかなか言えないよね。君たちなんか、特に、執念深いからね。」

と、その時、カメ子が言った。

「はい、私なんか、以前あるお店にお昼の弁当を注文した時、『海鮮丼、エビ二匹入ってる!』がふれ込みだったのに、届いたらエビ一本と細いチキン天ぷらだったので、がっかりしました。何か間違えたのかな?って。二年前のことですけど、今も許せません。」

「二年前の恨みが、くすぶってるんだね。」

うーむ、ノーベル平和賞には程遠い、私たちです。