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聖ノア通信 - 当病院の日々の出来事、ペットにまつわる色々な話をつづります -

畑仕事

「もう、うちのお父ちゃんね、最近は畑仕事にすっかりはまってしまって、困ってるんですよ。」

パグのメロンちゃん(仮名)を迎えに来られた時、マダムIがそう言われる。

「おや、ご主人は腰を痛めておられませんでしたか?」

「いいえ、大丈夫ですよ。仕事をやめたでしょ、それから毎日畑に出るようになって。・・・あの、畑も借りてですね。

だけどね、あの人ったら機械まで買うんですよ。それで娘と、『ちょっとそこまでしてどうするん』て。」

「機械・・・ですか?」

「ええ、あるでしょう、畑で動かすのが。」

「えーと、もしトラクターだったら、何百万もするでしょう?」

「いえ、そんなにはしないものだけど・・・、百数十万はしたんじゃないかなあ?

それでね、お父ちゃんは今年でもう66歳なんです。『お父ちゃん、あと何年使うか考えて買いよると?』って、娘と言ってるんですけどね。」

「なるほど・・・。でも、まだまだ元気できっと長く使われるかもしれませんよ。」

「それでね、カリフラワーとブロッコリーの間のような、ロマネスコを作っているんです。ご存知ですか?ロマネスコって。
シャキシャキして、美味しいんですよ。

九大の先生も『見せてください』って、来られたりしてねえ。

他にも色々、つまみ菜とか少しづつですが・・・。」

ムッシュはきっと働き者なのですね。
仕事を引退されても、体を動かすのがなにより楽しいのでしょう。

暑くても、麦わらをかぶり、汗を流しながら
寒くても、路地にかがんで手入れを怠らずに

ニコニコしながら作物の手入れしているムッシュが、見えるようです。
新しい耕耘機も、さぞ嬉しそうに、動かしているのでしょう。
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